小児整形
小児整形

小児整形外科とは、乳児期から思春期のお子様を対象とした整形外科です。子どもは筋肉や骨なども発達途中である子どもは、その発達段階に合わせた治療が必要です。子どもの場合、骨折などが見逃されると成長障害をきたすことがあります。また、軽度の捻挫と思われる状態でも、後に(2〜4年後)後遺障害になることやレントゲンで偶然に骨の腫瘍が見つかることも珍しくありません。お子様が理由もなく足などを痛がる場合には、遠慮なくご相談ください。
側弯症
背骨(脊柱)は頭から骨盤までを、正面から見るとまっすぐに、横から見ると頚椎(首)は前に向かって、胸椎(肋骨がついている胸の骨)は後ろに、そして腰椎は前に向かって弯曲し、緩やかなS字型を形成してバランスよく身体を支えています。この背骨が捻れて弯曲してしまうことを脊柱側弯症といいます。側弯症を専門的に治療している数少ないクリニックとなっております。
肘内障
手を引っ張られたときなどに肘の靱帯から橈骨頭という外側の骨が外れかかり、腕がうまく動かせなくなってしまうことをいいます。肘内障とは腕が抜ける・肘が抜けるという状態を指します。骨が未発達である5歳以下の子どもに多くみられます。
O脚
まっすぐ膝を正面に向け、足をそろえて立った時に、膝と膝の間に隙間ができている状態を言います。2歳ごろまでは多くの子どもがO脚であるといわれています。成長に応じて自然と矯正されることが多いですが、なかにはくる病やブラウント病が原因疾患となっていることがあります。
X脚
両膝が内側に弯曲しているために左右の両膝をそろえても左右のくるぶしが接しない状態を言います。2歳から3歳ごろにX脚は強く現れ、7歳〜10歳までに徐々に治っていきますが、治らず歩行に支障が出るなどご心配の場合はご相談ください。
先天性内反足
生まれつき、足首の関節が伸びてつま先が下を向いてたり、足の裏が内側を向いている、足の先が内側を向く、足の裏がへこんでいるといった変形が見られることがあります。全体的に硬く、簡単に矯正できません。早期に正しい治療を受けることで日常生活への影響を減らすことができます。
先天性股関節脱臼
股関節は足の付根にある大きな関節です。太もも側の大腿骨頭(だいたいこっとう)という丸いボール状の部分が、骨盤側のお椀の形状をした寛骨臼(かんこつきゅう)にはまり込み、大腿骨と骨盤をつないでいます。生まれつき骨盤側のお椀の形状が浅いと大腿骨頭がずれやすく脱臼を起こすことがあります。
踵骨骨端症
踵骨骨端症は10歳前後の男児に多くみられる疾患です。症状は踵の軽い腫れや、歩行時に痛みが生じ、運動後や、朝起きた時などに症状が出ることが多いです。ジーンとするような慢性の痛みが特徴です。かかとの骨の端でアキレス腱が付着しているところ(踵骨骨端症)に運動などで負荷がかかり、そこにアキレス腱の引っぱる力が持続的に加わることで、踵骨に血流障害が起こり、かかとの骨の骨端軟骨より先の部分が壊死、または骨軟骨炎を発症します。
オスグッド・シュラッター病
10〜15歳くらいの活発な男児に起こりやすく、多くはスポーツ等による膝関節の酷使や運動量と成長の不均衡によって、膝蓋腱の未熟な骨端の付着部において過剰な牽引が生じ、成長軟骨部が剥離することが原因と考えられています。症状は、ひざのお皿の下の骨が徐々に突出してきて、運動時の痛みを訴えます。特にボールを蹴る、ジャンプなどの動作時に痛みが出ます。赤く腫れたり、熱を持ったりすることもあります。
骨軟部腫瘍
骨軟部腫瘍には良性のものもありますが、悪性のものもあります。悪性のものは肉腫と呼ばれ成長期である10歳代の四肢、特に膝関節周辺に好発する悪性腫瘍です。症状は進行性の疼痛と患部の腫脹です。レントゲン、MRIなどで診断しなければなりません。
これらの小児の疾患は非常に専門性が高いため、必要と判断した場合は専門医への紹介をさせていただきます。
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